オルフェの詩 第2回 作曲担当・村治崇光さん
新しいものを生み出したい!
材は洋から取ったが、表現するのは和の踊り。立ち位置がまったく異なるこの二つを、西川歌劇に仕立て上げられるのは、この人をおいて他にいないーー杵屋崇光さん。名古屋をどりには1983年から参加。アメリカ公演にも同行している。杵屋さんは邦楽に現代感覚を取り入れ、名古屋をどりの他にもCMからアニメ、花組芝居、アテネ五輪・シンクロ日本チーム音楽制作など、多方面で作曲活動を展開。今回の「オルフェの詩」ではなんと、同期バンド邦楽バージョンに挑戦するという。
「バンドでコンピューターと同期しながら演奏するというのがありますが、それの和ものバージョンと考えていただいたらいいと思います。自分がロックの同期バンドをやっていたので、そのノウハウを伝統芸能の中に活かせたらと思ったんです。以前、新舞踊のための楽曲を収めたアルバムを2枚リリースした後にコンサートをやったんですが、その時は正直、失敗の連続で(苦笑)。今回、その不安が頭をもたげないことはないんですけど、失敗を恐れていたら新しいものは生まれませんからね。頑張ります!」

音楽で感動のお手伝いができたら…。
新しいことにチャレンジするのは西川流の真骨頂だが、舞踊劇に合わせながら和ものの同期演奏というのはもしや前代未聞!?家元からも「そんなことができるの?」と質問されたそうだ。
「それまでやってきたことなどを紙に書いて説明したら、“それは面白そうだねぇ。是非、やってください”と言ってくださったんです。これはうれしかったですねぇ。これまで自主的に演奏したことはありましたが、作品として認めてくださったのは家元が初めてだったので、殊のほか、うれしかったです。と同時に、失敗は許されないと、責任の重さも感じています。サッカーで例えるなら、優勝以外はない!という覚悟で臨みます。まぁでも、保険の上にも保険をかけて、何が起こっても大丈夫なようにはしてあるので、安心してご覧になってくださいね。音楽でみなさんの感動のお手伝いができたらいいなぁと思っています。あとは千秋楽を迎えた時に、ビールがおいしく飲めていたら最高ですね(笑)」
プロフィール
杵屋崇光/作曲家
杵屋和四蔵の長男として生まれ、杵屋勝国、東音会・人間国宝・宮田哲男に師事。
東京芸術大学卒業後、歌舞伎、舞踊の舞台で活躍。1990年には“THE家元”としてデビュー。舞台「SANADA」(主演:光ゲンジ)音楽担当・出演。アニメ「THE八犬伝」主題歌作曲、宝酒造CM曲、YOSAKOIソーラン教材曲作曲、帝国劇場「西鶴一代女」音楽担当、花組芝居、宮本信子主演「OINARI」音楽担当、松井誠公演音楽担当、アテネ五輪・シンクロ日本チーム音楽制作、中村勘三郎他歌舞伎公演出演、名古屋をどりは‘83年より参加。アメリカ公演にも同行している。

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受信: 2006年9月 3日 (日) 23時38分